アルコールチェックが義務化され、車両管理システムを提供する企業各社もアルコールチェックの記録管理に対応し提供されるようになりました。
しかし、自社に合った車両管理システムをどうやって選べばいいかわからない管理者の方も多くいらっしゃるかと思います。
本記事では、車両管理システムを選ぶ際の重要ポイントについて解説いたします。
その他、製品の比較表と当社の提供する車両管理システム「AI-Contact」についてご紹介いたします。
ぜひ、車両管理システムを選ぶ際に参考にしていただけると幸いです。
目次
1．車両管理システムの料金体系と費用の相場
車両管理システムの多くはGPS端末などの車載機を購入またはレンタルして、サービス費用を月額制で支払う形式になっています。
月額費用は提供企業により様々ですが車両1台あたり1000円～5000円／月程度が相場です。
また、車載機を購入する場合は初期費用として1台あたり数千円～数万円程度費用が発生するため、初期費用を抑えたい場合はモバイルアプリだけで完結するサービスかレンタルやリースにするのがおすすめです。しかし、レンタルやリースは月額費用にレンタル代やリース代が加算されるため、ランニングコストが増加するため注意が必要です。
・初期費用（デバイス費用）＋月額費用（サービス費用）
・月額費用（サービス費用＋デバイスのレンタル・リース費用）
・月額費用（サービス費用のみ）
2．車両管理システムを選ぶ際の重要ポイント
① 機能と効果を比較する
車両管理システムの主な機能によって、導入後に得られる効果は変化します。
| 主な機能 | 得られる効果 |
| 動態管理 | 車両のリアルタイムの位置情報を把握して業務効率化 |
| 運行管理 | ドライバーの訪問先などスケジュールを把握してコミュニケーションコスト削減 運転日報の自動生成による業務効率化 |
| 車両予約 | 使用車両の重複など運行トラブル回避 車両の稼働率向上 |
| 安全運転支援 | 自動車保険料の削減 ブランドイメージ毀損のリスク軽減 |
| アルコールチェック記録管理 | 法令遵守 コンプライアンス強化 |
上記は一例なので、各社の情報の解決できる課題を参照して自社に合う車両管理システムを選定しましょう。
また、管理者側の課題解決だけを図ろうとするとドライバー側に手間などの負担をかけてしまう場合もあります。
特に車内側にもカメラがあるドライブレコーダーはプライバシーの観点からドライバーの反感を買いやすく、注意が必要です。
車両管理システムは数か月～1年以上程度の運用によりコスト削減等の効果が得られるため、ドライバーの協力は必要不可欠です。ドライバーの負担を考慮した長期的に運用が可能なサービスを選びましょう。
② 料金を比較する
車両管理システムを導入する際に最も重要なのが費用面かと思います。
1．車両管理システムの料金体系と費用の相場でも掲載しましたが、車両管理システムの料金形態は基本的に初期費用（導入費用）に加えて月額費用となります。
導入時には初期費用がどの程度かかるのか、月額のランニングコストがどれくらいなのか確認しましょう。
ハードウェアが必要な車両管理システムは初期費用がかかることが多いです。レンタルやリースの場合は月額費用に加算されるため、低コストで車両管理システムを導入したい場合は月額費用のみのモバイルアプリで完結するサービスを選ぶのがおすすめです。
③ 使用するデバイスを比較する
車両管理システムは使用するデバイスの種類が様々です。
| デバイスタイプ | 工事の有無や機能 |
| シガーソケット型 | 社用車のシガーソケットに挿入するだけで車両管理が可能です。工事も必要なく設置が簡単です。 |
| ドラレコ型 | 多くの場合は設置工事が必要です。初期費用には購入費以外に工事費用もかかります。車両管理とは別にドラレコの購入を検討している場合は動画閲覧や管理などもまとめて行えるため便利です。しかし、動画や画像を通信するため通信費がかさみ、ランニングコストが高くなりやすい面もあります。 |
| モバイルアプリ型 | ハードウェアの購入不要、設置工事不要で一番手軽に導入できます。社用スマホが支給されている企業や導入コストを抑えたい企業におすすめです。動画や画像のアップロード機能がついている場合はアップロードしたデータ量によって通信費がかかることがあります。 |
| デジタコ型 | 運送事業者におすすめです。国土交通省が定める運行管理に関する法律の条件を満たしたシステムがほとんどです。設置工事も必要でデバイスの中では最も高額になりやすいですが、導入に補助金や助成金を活用できる場合もあります。 |
最も導入ハードルが低いのはモバイルアプリ型で、工事なしで車両管理に必要な基本機能が利用できます。車両管理以外にも動画を残したい、様々なデータを業務に活用したい場合はドライブレコーダー一体型などを選ぶとよいでしょう。
3．車両管理をシステム化するメリット
車両管理をシステム化する主なメリットは下記の2つになります。
メリット1：業務効率化
紙の管理や手書きの作業がシステム化されることによって、管理者とドライバーの業務負担を軽減します。車両管理に関連する資料がデータ化され分析できるようになるため、複雑化している業務の効率化が目指せます。
メリット2：コスト削減
業務効率化に連動してコスト削減が見込めます。運行データを分析して適正な車両台数に削減することで社用車にかかるコストや燃料費を削減できたり、事故が減ることによる自動車保険料の削減などが実現できます。
実際に車両管理システムを導入すると現在の業務がどう変わるのかイメージしやすいように、ジェネクストが提供する車両管理システムAI-Contactを例にして、ドライバー側の運転開始から終了までのスマホ操作の流れを紹介します。
今回は多くの企業様が導入している「AI-Contactモバイル＋点呼代行サービス」での画面を紹介いたします。
① 運転を始める際にスマホでAI-Contactアプリを起動する
② アルコールチェックを行う
③ 運転開始後のアプリ操作（ナビを起動する場合）
➃ その日1日の運転を終了する
ドライバーは車を運転する際にアプリを起動してアルコールチェックを行い、数分で運転を開始・終了することができます。また、運転を終了すれば自動で日報作成も行えます。
アルコールチェックの承認は代行オペレーターが行い、記録簿に保存されるため、安全運転管理者はリアルタイムの対応が必要なく、スムーズなアルコールチェックが行えます。
AI-Contactモバイル＋点呼代行サービスの導入事例は → こちら
4．車両管理システムの比較表
AI-Contactシリーズと他社サービスの比較表を作成しました。
AI-Contactシリーズの強みはアルコールチェック記録管理に連動したアルコールチェック代行（点呼代行）があることです。
| サービス名 | AI-Contact | A社 | B社 | C社 |
| 動態管理 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 |
| 運行管理 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 運転日報 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 |
| 車両予約 | 〇 ※PLUS |
〇 | 〇 | ✖ |
| 安全運転支援 | 〇 ※モバイル、NOW |
〇 | ✖ | 〇 |
| アルコールチェック記録 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 ※別途専用プラン |
| アルコールチェック代行 | 〇 ※点呼代行 |
✖ | ✖ | ✖ |
| デバイスタイプ | モバイルアプリ | ・シガーソケット ・ドラレコ |
・スマートキーとモバイルアプリ | ・AI搭載ドラレコ |
| 初期費用 | なし | 必要 | なし | 必要 |
| 特徴 | ・交通違反の可視化 ・交通事故鑑定人在席 ・1社に1人の専属カスタマーサポート |
・ドライバーをサポートする無料のモバイルアプリあり | ・アルコールチェックが完了しないと車両が使えないなど物理的に酒気帯び運転を予防 | ・AI搭載ドライブレコーダーが車線逸脱やドライバーの脇見や居眠りを検知 |
| こんな企業におすすめ | ・営業車が中心の企業 ・導入費用や運用コストを抑えたい企業 ・他社の車両管理システムで交通事故が減らなかった企業 ・スマホだけで簡単に車両管理を始めたい企業 |
・大規模運送会社 ・シガーソケットに挿入するだけで車両管理がしたい企業 |
・アルコールチェックが完了しないと運転できない仕組みにしたい企業 ・デジタルキーとアルコールチェックを両立したい企業 |
・居眠り運転などドライバーの様子も確認したい企業 ・少しコストがかかってもドラレコで車両管理したい企業 |
5．車両管理システムの導入事例
車両管理システム「AI-Contactシリーズ」の導入事例をご紹介いたします。
車両管理システムの導入による効果などご参考になれば幸いです。
導入事例①：株式会社マツキヨココカラ&カンパニー
ご契約サービス：AI-Contactモバイル、連動検知器、アルコールチェック代行
株式会社マツキヨココカラ&カンパニーは全国で店舗型のドラッグストアを運営している企業です。2021年10月に株式会社マツモトキヨシホールディングスと、株式会社ココカラファインが経営統合をし、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーとなりました。
統合後は社用車は700台程となって、人も社用車も2倍の数を管理する事になりました。
・紙による記録や管理に作業コスト、配送コストなどが多く発生していた
・アルコールチェックに関してコンプライアンス面で課題を感じていた
・コストをかけずにアルコールチェックと社用車管理がしたかった
・管理者の立場からも操作や機能がわかりやすい
・連動型アルコール検知器があった
・交通事故鑑定をやっていて安心感がある
・アルコールチェックによる従業員の負担が軽減できた
・アルコールチェック業務に関する効率化とコンプライアンス面の改善が実現できた
・安全運転管理でブランド毀損のリスクを回避できた
導入事例②：株式会社EAファーマ
ご契約サービス：AI-Contactフリート、連動検知器、アルコールチェック代行
株式会社EAファーマはエーザイグループの消化器事業と味の素グループの消化器事業を統合した企業です。製薬会社として医薬品の研究開発から製造、販売まで一貫して行っており、全国の支店においてMR及び流通担当者約300人が車を使用しています。
・すでに他社のサービスを導入し、管理者の負担はある程度軽減していたがドライバー・管理者の両面での負担をより軽減できる
・承認作業まで代行できる
・連動型のアルコール検知器がある
・法令を遵守したアルコールチェックができること
・24時間対応であったこと
・安全運転管理者の業務効率化が実現できた
・ドライバー側の負担を大幅に削減できた
・サポートが充実しており、従業員から管理者への問い合わせが発生しない
・コンプライアンス強化が実現できた
導入事例③：株式会社瑞穂
ご契約サービス：AI-Contactモバイル
株式会社瑞穂はエレクトロニクスや産業分野kに特化した日立系の技術商社です。商社ではあるものの建設業の機能がある点が大きな強みです。
導入前は紙による記録と管理を行っていましたが、手間を感じていました。
また、アルコールチェック業務の効率化、安全運転教育にも課題を感じておられました。
・AI-Contactが他社と比較して最もコストが低かった
・車載機を購入する必要がなく、アプリだけで手軽に導入できる
・車載機がなくても交通違反の有無が管理できる
・道路交通法を基準に目標設定ができ、効率的に安全運転教育ができる
・交通ルールを守っている方を紹介することで社員たちの関心やモチベーションが向上した
・アルコールチェック業務の効率化により、以前の紙による記録と管理に費やされていた時間や労力が大幅に削減された
・事故予防の効果を実感
6．まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
Excelや紙での管理の手間が増えていたら、思い切ってペーパーレス化するといいかもしれません。
車両管理システムも様々な種類があるため、自社にあった機能や料金、デバイスのものを選びましょう。
ドライバーも管理者も使いやすく、業務効率化を図れる車両管理システムを選ぶことで使用が定着しやすくなります。
また、サポート体制が整っているシステムを導入すると運用に困らず、長期的な費用対効果を得られるようになります。
アルコールチェック代行×車両管理はAI-Contact
